坂口農園について

About

当農園は、祖母の代より70年間、柿を作り続けて、父の代より40年間直売を行ってきました。おおよそ300軒の柿農家が存在する柿の一大産地として、名高い西吉野にあります。柿の栽培に適した風土と、長年の積み重ねで得た栽培技術をもとに、小規模作付けにより、細やかな栽培管理を可能にしています。また、これまでの販売実績から得たお客様のニーズに合わせて、口にされるタイミングから逆算をして、収穫から販売をおこなっています。

農園の特徴

-Features-

  • 小規模経営による
    徹底した栽培管理

    当農園は、何人も人を雇わないと手が回らないというほどの面積はありません。そのため、収穫までは柿栽培のプロ2人で栽培管理をおこなっています。収穫時期が繁忙期ではありますが、最高の収穫をするために毎年、毎日、丁寧に育てることが大切です。年々の天候や環境により、日々適切な対応をしなければ、美味しい柿は育ちません。収穫時期以外も毎日、柿の木を1本1本丁寧に観察し、収穫できるまで育て上げています。小規模で管理することにより、すべての園地に目が行き届くため、天候や柿の木の変化に対して迅速に対応できます。

  • 農業だけではなく、
    販売でも実績あり

    70年の栽培と40年の直売の期間で蓄積されたモノがあります。直売では、直にお客様の声が届くため、美味しかったという嬉しいお言葉や、耳が痛いような正直なご意見をいただくこともあります。そういったお客様の声にも常に耳を傾けて、トライ&エラーを繰り返してきたからこそ、今があると思っています。これからもただ作物として柿を作るだけではなく、品質に自信を持って販売できるような商品を作っていきたいと思っています。

  • 作物を無駄にしない
    直売所という強み

    当農園では、40年前から県内や近隣県で直売をはじめました。同じように丹精込めて育てても、全てが一級品柿に育つ訳ではありません。病気や害虫、異常気象など、さまざまな要因で二級品や三級品になってしまう場合があります。そんな柿の中には、見た目が悪くなっただけの物もあれば、味も少し劣る物もあります。直売所では、そういった柿を説明を加えた上で、格安で販売しています。見切り品とは言えど、ご家庭用としてご満足してご購入いただいております。

農園のこだわり

-Commitment-

  • 美味しい柿を
    食べてもらいたい

    私が結婚をして、初めて妻の実家に当農園の柿を送った時、妻の家族から「今まで食べてた柿は柿じゃない、と思うくらい美味しかった」と言ってもらえたり、常連のお客様からは「ここの柿を食べたら、他の柿食べれない」と、毎年言っていただけることが一番の喜びです。直売所での試食の際は、ほとんどのお客様から「美味しい!甘い!」という声をいただき、笑顔でご購入いただいています。毎年、喜びの声をいただけるように、丹精込めて育てた柿を一番美味しいタイミングで収穫販売する事を心がけています。

  • こだわり1

    口に入れるタイミングを食べごろに

    柿も生きています。一般的な生柿は常温で10日〜15日ほどの保存が可能ですが、その間も徐々に熟し、変化していきます。柿が一番美味しい状態でお客様のお手元に届くために、坂口農園では、お客様が口に入れるタイミングを逆算して収穫をしています。お客様によっては、柿の甘味や旨味に好みがありますので、事前にお申し付けいただければ、お客様が一番美味しく食べられる柿を収穫・選定し、お届けさせていただきます。私たちはつねに収穫する時には、お客様が美味しそうに食べる姿を想像しながら丁寧に収穫していますので、ご要望などあれば、ぜひお気軽にご相談ください。

  • こだわり2

    農薬や除草剤は必要最低限に

    果樹作物においては、農薬を使用せずに売品を収穫することは非常に困難です。過去には、無農薬栽培にチャレンジしたこともあるのですが、病害虫の発生により、皮に斑点が出てしまい、見た目が悪く、売ることができなかった経験があります。しかし、食べるものなので、できる限り安心・安全なモノづくりを心がけています。そのため、当園では農薬は必要最低限の使用に抑えて、除草剤は収穫直前に一度散布するだけに留めています。本来であれば、農薬の散布量を増やせば、より一級品の割合も増えるのですが、果たしてそれは、一級品と呼べるのかと疑問に感じています。当農園では、見た目よりも、安心・安全を重視しています。

農園長挨拶

-Greeting-

坂口農園 三代目園主

坂口高志

-Sakaguchi Takashi-

私は柿農家の長男として生まれたため、祖母からは「家を継げ!」、父からは「好きな事をしろ!」と板挟みに遭いながら育ちました。そのため、柿の栽培の手伝いなどはほとんどせずに、大学も農業とは関係のない経済大学を卒業しました。大学卒業後も飲食チェーンに就職し、関東で忙しい日々を送っていました。そんなある日、母から父が癌になり完治は難しいという一報を受け、一週間ほど実家に帰省しました。ちょうど柿の収穫時期だったこともあり、父と共に収穫や直売所などに柿の運搬を手伝いました。直売所では、たくさんのお客様から「ここの柿は美味しい」「兄ちゃん継ぐんやろ?」と言われたことをきっかけに、坂口農園の柿がこんなに評価されて、必要とされていることを知りました。その経験から父の後を継ぐ決意をして、近所の先輩や農業普及課の先生などにもご指導していただき、どうにかこうにか、柿の栽培と販売を13年間続けることができました。何年経っても変わらないことは、直売所オープンの日に「本当に売れるのだろうか」という不安と、直売所オープンの日を待ちわびて、買いに来てくださったお客様がいてくださったり、美味しかったと言ってくださる時の満足感と幸福感です。この満足感に勝る幸せはありません。これからもお客様の美味しいの声を聴くために、そして、この満足感のために自信を持って販売できる柿を作り続けたいと思っています。